最後の座談会、はじまりはじまり~
さて、今回は、器楽部の素敵な仲間たちについてご紹介しますね。
器楽部の魅力というのは、私はやっぱり、そこにいる人たちだと思うんです。
そういう意味でも、座談会って、とってもいい企画だと思うんです。
今回が最後というのはちょっと寂しいですが、その分、素敵なメンバーに参加してもらってますよ。
早速行ってみましょー、どうぞー。
『座談会⑦ Q:やっぱり、楽器がうまくないと入れないでしょうか』
高等部2年 浅野 葉月 担当楽器:コルネット
高等部3年 島村 珠樹 担当楽器:タンバリン
高等部2年 藤巻 雪菜 担当楽器:シンセサイザー
中等部1年 卯月 幸 担当楽器:ウクレレ
幸:
あ、これ、私も気になります。私、楽器がすごい得意、というわけではないので……。
葉月:
ふーん……あなたの楽器ってウクレレよね?
幸:
はい……少ししか弾けませんが……。
葉月:
十分じゃない?うちの部、変なの多いから、むしろまともなほうよ。ハイテンションタンバリンネコ娘とか、そもそも楽器弾く気ない子とか。
幸:
ねこ……娘、ですか?
珠樹:
うにゃー!呼ばれて飛び出てにゃんぱらりん!器楽部のタンバリンネコ娘とは、私のことにゃー!
幸:
ひゃあ!
珠樹:
私と遊びたいのはどの子にゃ!?さあ、タマと遊ぶのにゃー!遊んで遊んで遊ぶのにゃー!
幸:
あ、え、えっとその……!
葉月:
どうどう。気にしないで、島村先輩は大体こんな感じのテンションだから。
珠樹:
にゃー!はづニャン、タマって呼べって言ってるにゃ!
葉月:
島村先輩こそ、私を恥ずかしいあだ名で呼ぶの、やめてくれません?
雪菜:
あーうー。私を忘れないでくださいよー。
葉月:
あー、それで、こっちのこが、器楽部なのに、楽器を弾く気のない藤巻雪菜。
雪菜:
違うよ~。弾くのも嫌いじゃないけど~音探しに忙しいだけなんだよ~。
幸:
音探し……ですか?
雪菜:
あー、さっちんはいつも素敵な音だねー!
えーっと、今日のさっちんの音は、ぽろぽろぽろりーん、かなあ。
幸:
ぽ、ぽろぽろりーん?
葉月:
……とまあ、知っての通り、こんな変わったのもいる部活だから、気兼ねしなくていいわよ。むしろ、辞めないでよ!?まともな人材は、ここじゃむしろ貴重な部類なんだから!
幸:
は、はあ。
珠樹:
よーし!さちニャン!じゃあ、仲良しのしるしに、語尾に『にゃー』を付けるにゃー!今日から部活中は皆、語尾ににゃーってつけることになってるのにゃー!
幸:
わ、わかりました、がんばります!に、にゃー。
葉月:
島村先輩。真っ赤なウソを教えないでください。
雪菜:
さー私も、音探しの旅に出よー。
葉月:
はー……ま、こんな感じの人ばっかだから。
あんたはまともに育ってね。
幸
:ふふふ、これで合奏のときはきれいに合わさるんだから、不思議ですね。あ、にゃー。
葉月:
いや、変な語尾にしなくていいから。
葉月さん、相変わらず翻弄されてますね。
色んな人がいて、皆それぞれに楽しめる部活だということが、なんとなくわかるやりとりでしたねー。私は入部希望であれば、誰でも歓迎というスタンスです。大切なのは気持ち。あとのことは、大体後からついてきますからね。
皆さんもあまり気にせずに遊びにきてくださいね。
さて、次に答えてもらうのは、初心にかえって、器楽部に入ってよかったこと、がテーマですよ。
『座談会⑧ Q:器楽部に入って、よかったなって思ったこと、ありますか?』
高等部3年 阿達 悠花 担当楽器:チェロ
高等部3年 橘 レイナ 担当楽器:ファゴット
高等部2年 白石 陽菜 担当楽器:コーラングレ
中等部3年 神田 茜 担当楽器:和太鼓
茜:
おいおいおいおい! 器楽部に入ってよかったこと!?バカなこと聞きなさんな!んなもん、数えきれないなんてーもんじゃないよ!
悠花:
まあまあそう言わずに、せっかく、座談会にお呼ばれしたんだから、楽しくお話しましょ?
ね?レイナちゃんはどう思う?
レイナ:
器楽部に入っていいなって思ったことか……
お姉ちゃんと一緒にいられる時間が増えたっていうことかしら。お姉ちゃんと一緒に演奏できるのも、とっても楽しいわ。
悠花:
あ、えーと、新入部員候補の皆さんに説明すると、橘レイナちゃんは橘アンナさんと双子の姉妹なの。
陽菜:
ええ、お二人ともとても仲がよろしくて、羨ましい限りですわ。
悠花:
うん!私も、すごくレイナちゃんらしい『いいところ』だと思うわ!陽菜ちゃんは、どんなとき、よかったなって思う?
陽菜:
そうですわね。色々ありますが、私らしい答えを求められているのなら――。あの窓の向こうの木ですわ!
悠花:
木?
陽菜:
ええ、木登りにはうってつけのあの木に行くには部室の窓からジャンプするのが、一番アクセスがいいのですわ!器楽部に入ったおかげで、お気に入りの場所が増えました。
茜:
おー!あの木かー!
陽菜:
上から見た景色は絶景ですのよ?私的東奏絶景100選に推せるほどですわ。
茜:
いいねいいね!あたしも今度混ぜておくれよ!
陽菜:
もちろんですわ!
レイナ:
ふふ、この間、木登りのことで、亜里砂ちゃんに怒られてなかった?危ないし、はしたないって。
陽菜:
ええ、でしたら今度は、亜里砂さんを説得して、皆で一緒に上りますわ。
悠花:
ふふふ、陽菜ちゃんらしいなー。陽菜ちゃんらしい『いいところ』ですごく素敵だと思うわ。
茜:
あたしはやっぱ、気の合う仲間がいっぱいいるってのが、一番かな!仲間同士で音楽やるのって、すっごい気持ちいいことじゃないか!
悠花:
あーそうね!それも素敵な理由ね!
レイナ:
悠花さんは?
悠花:
え? 私? えーと、そうねー。茜ちゃんと同じ、あ、でも、私らしい答えのほうがいいわよね。うーん、部活後の時間とかも好きだし、ああ、でも合奏中が一番楽しいかな。あーでもー。
茜:
お、おう……こいつぁ、時間がかかりそうだ。
レイナ:
そうね、でも気持ちはわかるわ。器楽部は、これって決められないくらいいいところいっぱいだからね。
陽菜:
興味がある方は音楽室まで、いつでも歓迎ですわ!
悠花:
えーとねー、あ、そうだ! あーうーんでも、これが一番いいところかっていうとなー……。
茜:
ゆうかっち!?もう座談会の録音時間、終わっちまうよー!
その後、30分悩んだ結果、悠花ちゃんは、たくさんありすぎて決められないという結論に至ったそうです。いっぱい考えてくれて、ありがとうございます、悠花ちゃん。
さてさて、座談会はこれでおしまいです。色んな人の『らしい』ところが見えて楽しかったですね。
さて、次の記事は、名残惜しくもありますが、いよいよ最終回です。
なにか特別なお話ができたらなーと思います。では、また次回。