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リポーター交代!有栖川翼です!

皆さん、初めまして!私、有栖川翼。
器楽部の高等部1年生だよ

アミさんの代打として、リポーターを務めます。
よろしくね

まずは、自己紹介からかな。

高1っていうのは、さっき書いたから……。
あ、担当楽器! 私はね、胡弓っていう楽器をやるんだ!
漢字から見てわかる通り、和楽器でね。すごく穏やかで、
綺麗な音が出る楽器なんだよ。

まあ、私自身は穏やかでもなんでもないんだけどね。
よく転ぶし、成績もアレで……あ、でも、勉強はすごく
頑張ってるんだよ! そのうち成績も上がるよ、うん

高等部1年 有栖川 翼 担当楽器:胡弓


それで、私なりに器楽部ってどんなところかを話したいと
思うんだけどね。

部活してる時間って、いつだって騒がしくて、
楽しくて、気持ちいいんだけど……。

私が器楽部で一番好きな時間は、
合奏前の、皆で楽器を準備してる時間

「家でがっつり練習してきたからねー。今日の私は一味違うよ!」

「うへー、もう合奏ですかー。全然練習したりないですよー……」

「合奏の直前って、なんか猛烈に練習したくなるよね。
 その本気をソロ練習のときに出しとけば、みたいなさー」

「やれやれ、また足を引っ張られまくる時間がキマシタネー」

「だからなんだよ、この楽譜の指示!
 『たぶん昇進はしなくとも給料は上がるだろう』って、なんだこれ!
 つまりどんな気分で演奏すりゃいいんだよ!
 誰だ、この曲オーケストラアレンジしようって言ったヤツ!」

とかとか、色んな声が聞こえてきてさー。

本番前なんかは、ちょっと本番っぽく、それぞれ楽器の音を確かめようって、
ちょっとした旋律を弾いてみたり、低音や高音を吹いてみたり。
段々、少しずつ、皆真剣な顔になっていくの。

うちの部は、演奏レベルも色々なの。
すっごくうまいプロ級の人や、
なんだったらすでにトップレベルのプロの人や、
そうかと思えば、私みたいに、
それなりにそれなりの人がいたりね。

そのバラバラのざわざわが、バラバラのざわざわのまま、
ひとつの方向を向くの。うう、説明が難しいなあ。
どう言えばいいんだろう、この感覚。

放課後で、外から緩い光が入ってきて。
楽器用意してざわざわする中、
部長の百花さんが指揮棒持って、
指揮台に立つでしょ?

指揮棒を挙げると、その瞬間にしーんって音が聞こえるくらい、
静かになるの。

そうするとね、それぞれの腕前のバラバラさとか、
そういうものはそのままで、
でも、ぴたーって、ひとつの音になるのがわかるの。

ひとりひとりが、パズルみたいに合わさって――。

百花さんがそうしてるのか、器楽部っていうものに、
そういう魂みたいなものがあるのか私にはわからないけど……。
ああいう感じって、なかなかないかなーって思う。

次の瞬間、指揮棒が下ろされた瞬間の、私たちが出す音は、
きっと奇跡で魔法なんだって、そんな気がするんだ。

その瞬間がね、ジェットコースターで、一番上まで上りつめて、
あとは滑り落ちるだけっていう感じの、あの感覚が、
私は好きだなあって。

えへへ。それだけ。
なんかこういうの、ちょっと照れるね。
うーん、伝わってるかなー。
私、文章にするのあんまりうまくないからなー。

それで私はね、私たちの音に、君がね、
新入部員候補の君が、混ざってくれたら嬉しいなあって思うから。

君がウチの部に入りたくなるように、器楽部のいいところ、
頑張って伝えたいなあって思います。

これから、よろしくね。
じゃあ、また次回ねー。